BMWとしては2機種目となるEVスクーターCE04を紹介しよう。
2022年春に日本で導入されたモデルで、CE04のコンセプトは「都市の移動」。
車両区分は軽区分で、普通自動二輪免許で乗れる250ccクラスだ。
CE04の性能
CE04はエンジンスクーターのC600/650シリーズをベースにモーターやバッテリーなどの電動パワーユニットを搭載。
最高速は時速120km、時速0-50kmの加速は約2.6秒という加速性能になっている。
EVバイクの場合、専門メーカーから供給されるモーターを搭載する例は少なくないが、CE04のモーターはBMWが自社開発し、生産まで行っている。
BMWの四輪EV技術を投入し、バイク用に新開発されたものだ。変速ギアを持たず1速固定ギアボックスをモーターハウジング内に搭載し、ベルトドライブで後輪駆動する。
走行中に切り替え可能な「ECO」「RAIN」「ROAD」「DYNAMIC」という4つの走行モードを搭載している。
ECOモードは出力を抑えながら回生ブレーキの回生量を最大に設定。RAINモードは出力と回生量の両方を抑えることで駆動力の急激な変化を抑制し、雨天での安全性を確保している。
ROADモードは回生量を抑えて、出力はフルに使える。DYNAMICモードは出力と回生を最大限使えるモードだ。
回生ブレーキの効き目はどのモードでもかなり強めで、上手く使えばブレーキレバーを使わずに停止できるほど。この点からストップ＆ゴーが多い街乗りでの航続距離を稼ぐ設計であることが伺える。
CE04のデザインについて
エンジン車とはまったく異なったパワートレインの形状と構成で、既存のスクーターとは違うデザインになっている。
シート高は800mmだが、胴回りが大きな車体形状のため、足つきには注意したいところ。
車重は231kgもあるため、押し歩きは重いがモーターの力を使ったリバース機能があるので慣れると便利だ。
車体の大きさや200kgを超える車重を考えるとアンマッチに見えるが、これは定格出力から決められたものだ。
バッテリーについて
容量は60.6Ah（8.9kWh）で気になる航続距離は最大130kmで走行可能だ。
ただし、日本の急速充電器に採用される「CHAdeMO」規格に対応しておらず、出先での充電は期待できない。
そのため、行動範囲は65km。実際は片道50km程度といったところか。
充電は比較的簡単な電気工事で設定できる200V電源を使って自宅で充電される。フル充電にかかる時間は約4時間だ。