IoTバイクを製品化したヤマハ

IoTとバイク

ヤマハから2021年6月に発売した原付2種スクーター「NMAX ABS」に、初となるスマートフォンアプリとの連携機能「YAMAHA Motorcycle Connect(Y-Connect)」が対応された。
ヤマハは2030年までにすべての製品をコネクテッド化するとともに、2024年までにグローバルでつながるバイクの販売400万台を目指している。

Y-Connectとは

車両に搭載されたコミュニケーションコントロールユニット(車載通信機)とスマートフォンアプリが接続して提供される機能だ。
スマートフォンアプリでは、走行中のエンジン回転数、オイルやバッテリーの交換時期の通知、燃費や走行履歴の記録、車両事故の注意喚起、駐車位置の記録などが利用できる。
バイクのメーター側もスマートフォンアプリとの連携に対応した表示を増やし、メッセージや通話の受信、スマートフォンのバッテリー残量のほか、スマートフォンを標準にした時計の自動調整機能にも対応。
今後はユーザーの行動や嗜好に基づいたパーソナライズや、部品のメンテナンスの提案など提供していく考えだそうだ。

世界30カ国以上で100万超ダウンロード

スマートフォン用アプリY-Connectはリリースから約2年が経過し、ダウンロード数は100万件を越えた。
そして、新しいバージョンではユーザーの発信機能に力点を置き、走り始めから走行中の軌跡、エンジンを切ってから自動保存されるまで、ツーリングのほぼすべてを記録できるようになった。
近年、レジャーユースとしてのバイクをより楽しんでもらうために、Y-Connectは貢献できると考えているそうだ。

ヤマハが考える展望

先行している車は、その先に自動運転が控えているが、バイクは何のためにつながるのか?つながるメリットは?といったところを提示していかなければならない。
リアルタイムで集まってくる情報に対して、どのように活かしていくのか。
ヤマハの考えとして、形を整えてユーザーに返すということを大切にしている。楽しいバイクライフのために、走行データによってパーソナライズしたツーリングの提案もあるだろう。
もう一つは製品開発や品質保証のためにデータを活用していくため。将来的にはバイク以外のヤマハ製品もコネクテッド機能が広がっていくと考えられる。
そうなれば、ユーザーのライフスタイルやライフステージにあわせて、ヤマハらしいサポートが生み出せるということだ。